肩こりの種類
1、気滞タイプ(緊張型)
気滞タイプの肩こりは、気の滞りによって起こります。
体質傾向として気の滞りが生じやすい人が、過労やストレスにさらされると起こります。長時間のパソコン・スマホの見過ぎなども原因となることが多いです。
肩だけでなく後頭部から首の後ろ、肩甲骨の方まで、広い範囲でコリや痛みが広がって、激しい頭痛を伴うこともあります。
このタイプの人は自律神経が緊張型に傾いており、なかなかリラックスできません。
マッサージが効きやすく、ほんの数分揉んでもらうだけでも、かなり楽になりますが、効果は一時的。すぐに症状が戻ってしまうので、辛くなると揉んでもらう、マッサージが病み付きになりやすいタイプでもあります。
2、冷え・瘀血タイプ(血行不良型)
冷えや瘀血(おけつ)は、慢性的に血液循環が悪くなった状態です。このタイプの肩こりは、体質的な血行不良が原因で起こります。
冷えと瘀血は別々の病態ですが、ともに血流の悪さが生じるので、血行不良型とも言われています。
冷え・瘀血タイプの肩こりは、季節の気温変化や気圧変化に影響するのが特徴です。
また、慢性的な鈍痛を伴うことが多いです。冷えやすい肩や首、後頭部に痛みを感じることが多く、お風呂に入ったり、温めることで痛みが和らぎます。
気滞タイプは肩甲骨から背中まで広範囲に凝ってきますが、冷え・瘀血タイプの肩こりは、そこまで広がることは少ないです。
3、虚弱タイプ(筋肉不足型)
虚弱なタイプの肩こりは、筋肉が細く、体力が少ない人に見られます。 いつもコリや痛みを感じていますが、肩の筋肉は触ってもあまり固くありません。
体力がないので首や肩の筋肉がすぐに疲労してしまうような人に現れることが多い症状です。東洋医学的には気虚(ききょ)と呼ばれますが、エネルギー不足が慢性化していてる状態。
胃腸が弱くて食べても太れないような、筋肉の少ない女性の中に多く見られる体質傾向です。
虚弱なタイプの肩こりは、強く揉んではいけません。
そもそも筋肉が弱いので、強く揉むと筋肉や関節を痛めてしまうからです。ご本人の実感としても、マッサージが効きにくいと感じていることが多いようです。マッサージしても効果がなく、かえって痛くなったりします。筋肉が弱いため、強くもまれることには耐えられないのです。